古賀達也の洛中洛外日記
第325話 2011/07/09

青田勝彦さん、来阪

 6月19日に開催された古田史学の会定期会員総会に、福島県南相馬市の青田勝彦さん(古田史学の会・全国世話人)が見えられました。青田さんは古田史学の会設立時からの草創の会員です。「市民の古代研究会」理事会が古田支持派と反古田派に分裂したときの会員総会に福島から出席され、帰り間際に「古賀さん頑 張って下さい」と少数派になり関西で孤立していたわたしを激励していただいたのが、青田さんとの出会いでした。そして、古田史学の会創立から今日まで、共に古田史学のためにご尽力いただいた魂の同志のお一人なのです。
 その青田さんとは3月11日の大地震と大津波以後、一時期連絡がとれなかったのですが、青田さんのお話によると、地震と津波には何とか耐えたけれども、その後の原発事故の発生で「もうだめだ」と思い、ご家族5人で宮城県へ車で逃げたとのこと。福島原発の爆発音が南相馬市まで聞こえたとのことですから、そのときの驚きは想像を絶するものと思います。
 今はご友人のすすめもあり、滋賀県大津市に避難されています。落ち着かれたら関西例会にも参加していただけるとのことで、草創の同志と会えた喜びと、災害の甚大さやご苦労を思うと、複雑な気持ちです。ちなみに、青田さんは宮城県へ避難するとき、限られた持ち出し荷物の中に、古田先生の著書40冊を入れられたそうです。さすがは筋金入りの古田ファンです。
 会員総会の午前中に行われました関西例会の内容は次の通りです。太田副代表は久々のご出席で、お元気そうで何よりでした。
〔古田史学の会・6月度関西例会の内容〕
○研究発表
1) 『東日流外三郡誌』の津波記事(奈良市・太田斉二郎)
2) 百済寺・大官大寺移築説(川西市・正木裕)
3) 板付水田遺跡は弥生か縄文か(知多郡阿久比町・竹内強)
○水野代表報告(奈良市・水野孝夫)
     古田氏近況・会務報告・「出雲国」は島根県か?・他(奈良市・水野孝夫)

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