古賀達也の洛中洛外日記
第533話 2013/03/04
「編集とはかくあるべきか」。ミネルヴァ書房から出版された古田先生の新著『俾弥呼の真実』を一読しての感想です。本当に見事な一冊と言うほかありません。同書は「古田史学の会」の友好団体「古田武彦と古代史を研究する会(東京古田会)」の機関紙「東京古田会NEWS」に連載された古田先生の論稿を分野別に編集されたものです。同会渾身の「作品」ともいうべきものでしょう。
わたしも「古田史学の会」著作物の編集作業に関わっていますので、編集作業の難しさ、大切さをわかっているつもりですが、『俾弥呼の真実』では見事なテーマ別分類という編集により、古田先生の思想と学問が系統だって分かりやすく読み続けられるよう工夫されています。それは次の目次を一見しただけでも感じ取ることができるでしょう。
第一篇 俾弥呼のふるさと
第二篇 俾弥呼の時代
第三篇 真実を語る遺物・出土物
第四篇 抹消された史実
第五篇 もう一つの消された日本の歴史 -- 和田家文書
よくこれほどわかりやすく興味を持って読み進められるよう分類されたものだと感心しました。東京古田会による同シリーズは更に二冊が予定されているとのこと。今から楽しみにしています。皆さんにも是非お勧めします。
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