古田武彦著作集

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2010年12月刊行 古田武彦・古代史コレクション6

倭人伝を徹底して読む

ミネルヴァ書房

古田武彦

始めの数字は、目次です。

 【頁】 【目 次】

I  はしがきーー復刊にあたって

VI はじめに

XIV 倭人伝・原文(写真版)

   1 序

  5 第一章 『三国志』以前の倭と倭人

 一 倭人の出現
5 東方の夷/皮服の民/日の出るところの人々/倭人の鬯草貢献/東夷の音楽/『漢書」の倭人/倭人と東[魚是]人
     東[魚是]の[魚是] は、魚偏に是。JIS第4水準ユニコード9BF7

 二 箕子と燕
15 箕子架空説/箕子韓国の成立/倭は燕に属す

 三 倭人の居所
19 光武帝の金印/倭人を見た班固と王充

 四 新たな課題
21 『後漢書』の信憑性/堯・舜・禹の時代/縄文中期の日中交流は?/井戸尻の縄文土器/縄文時代の楽舞/東夷の中国大陸侵入

 

  31 第二章 日本の文献にみる倭

 一 新たな「倭国」の出現
31 チクシかツクシか/邇邇芸命/天津日高日子を襲命する/波限の建/地名が先か説話が先か/天皇に姓はないか/職掌が姓になる/四兄弟の旅立ち/神倭伊波礼毘古命/倭と大和

 二 『記』『紀』以前の倭
43 大国主説話/天孫降臨の真相/山田のかかし/大物主説話か?/宣長の誤謬/筑紫の青垣/倭の多元化

 三 伊場木簡の若倭部
54 部民一元論に反対する/神麻績部と神人部/浜名湖の倭

 四 『常陸風土記』の倭
60 『記』『紀』の相違/大橘と弟橘/日本武尊は天皇ではない/倭王武の常陸巡行/筑紫と常陸の関係

 五 出雲と播磨の倭
67 出雲経由越行き/官位の暴落/「姓」本来の性格/混在する倭

 六 初期天皇家の若倭と大倭
71 大和盆地の若頭/倭よりの使者/倭人伝の「大倭」なり/初期天皇家は筑紫の分家

 

 77 第三章 倭人伝以前の倭

 一 松本清張説批判
77 松本清張氏の提起/漢文の基本ルール/松本氏の盲点/読み方の順序/好太王碑の証言/なぜ倭人伝なのか/新羅国王は倭人/多婆那国の舟

 二 東夷伝と穢*伝にみる“倭”
91 東夷伝序文/穢*伝のリアリティ/女神の島/水姪子の話/海北道の問題
     穢*(わい)は、禾編の代わりに三水偏。JIS第3水準ユニコード6FCF

 

  99 第四章 帯方の東南大海の中に在り

 一 帯方の東南
99 帯方の地/帯方の東南

 二 大海
104 『尚書」にみる海/海を知っていたか/四海と海隅/粛慎と日本の交流は

 三 今使訳所通三十国
112 使訳/通ずる関係/大夏之属に通ずる/差錯問題/卑弥呼は三十国の代表/三十国の国名/狗奴国と倭国の対立

 四 「狗邪韓国、倭地」論
126 倭地五千里/任那日本府の問題

 

  131 第五章 里程論

 一 里単位の歴史
131 赤壁の戦い/魏・西晋朝短里説/秦・漢の長里/古法への復帰/長里再び

 二 史料対比の実証
140 『史記』の中の長里と短里/大きすぎる副産物

 三 夷蛮伝の中の倭人伝
145 夷蛮伝の里程/「韓地、魏領」問題/「二つの序文」問題

 四 里程列伝
153 大宛列伝の里程/余里の理解

 五 陳寿の上表文
157 『三国志』の災難/諸葛亮著作全集/上表文の精神/陳寿の上表文

 

  165 第六章 記された国名

 一 夷蛮の固有名詞
165 倭人伝の固有名詞/帝記の夷蛮固有名詞/夷蛮伝の固有名詞/韓伝の固有名詞/倭人伝の背景

 二 九夷問題
172 『爾雅』の九夷/倭は真名井のゐ/九夷は実在した

 三 倭人伝と韓伝の国名
177 記された三十の国名/韓伝に現われた国名/倭人伝は韓地陸行なり

 

  191 第七章 戸数問題

 一 魏の制度としての戸
191 倭人伝の戸と家/落と家と戸/魏志の邑と戸/「戸」が出てこない/魏の制度としての戸/郡評論争/戸と家の区別/夷蛮の地に戸なし/『漢書』地理志の戸数

 二 戸数問題の副産物
209 県の存在/二つの風土記と二つの里程/万葉の短里

 

  215 第八章 剣・矛・戈

 一 『三国志』に現われた剣・矛・戈
215 剣・矛・戈/中心は筑紫/天子を守る矛/矛は戦闘用具

 二 戈の時代
225 戈を倒にす/剣履上殿/戈から矛への変化/矛盾と干戈

 三 出雲からの出土物
230 三五八本の銅剣/出雲の時代の一断片/八千戈の神と八千矛の神/剣は便宜上の用語/剣は矛であり戈である/実在の名称と学問上の名称

 四 前期銅鐸の問題
238 先祖を祭る前期/銅鐸国/ゆずりで消えた銅鐸/斧の似合う天子

 

  241 第九章 銅鏡百枚

 一 鏡の記録
241 『記』『紀』にない鏡/莫大な下賜品の背景/鏡を望んだ卑弥呼/鏡と前方後円墳

 二 三角縁神獣鏡説
246 三角縁神獣鏡説/二つの疑問/倭国特注説/伝世鏡の理論/考古学界を憂う/猫塚の荒廃

 三 弥生鏡の銘文
254 日と光の文字/弥生人は字が読めた/神聖なる日を映す/蒼龍と白虎/仙人は桑を食す/崑崙山を知っていた

 四 立岩遺跡の舶載鏡
261 詩にならない銘/文文字はデザイン/国産鏡の等級

 

  267 第十章 倭人伝の詔勅

 一 『日本書紀』の詔勅
267 遺言の詔勅/人麿の本歌取り

 二 倭人伝の詔勅
270 『三国志』の詔勅/卑弥呼に制詔す/制詔の意味

 三 詔勅を深く読む
274 夷狄文字を識らず/太后詔

 

  271 第十一章 朝廷の多元性

 一 玉・珠・丹
279 玉/珠/丹/石車と磐船

 二 朝廷の多元性
286 『三国志』の朝廷/二つの朝廷/朝廷の多元性と西晋朝廷の不在/朝廷を疑ってみる/国を造り、国をゆずる/三津郷の大国主

 

297 研究論文摘要

309 あとがきに代えて ーー中山千夏さんとの往復書簡

317 文庫版によせて

323 資料 ーー倭人伝・読み下し文

329 古田武彦著作目録

331 日本の生きた歴史(六)

333 第一 俾弥呼ひみかと甕依姫みかよりひめ/337 第二 固有名詞の訓み/341 第三 最小・最高のミステリー/345 第四 文字を知る女王/347 第五 俾弥呼は南米を知っていた

人名・事項・地名索引

 

 ※本書は、朝日文庫版『倭人伝を徹底して読む』(一九九二年刊)を定本とし、「はしがき」と「日本の生きた歴史(六)」を新たに加えたものである。

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古田武彦・古代史コレクション6

『倭人伝を徹底して読む』

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2010年12月20日 初版第1刷発行

 著 者 古田武彦

 発行者 杉田敬三

 印刷社 江戸宏介

 発行所 株式会社 ミネルヴァ書房

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©古田武彦 2010

ISBN978-4-623-05218-9

   Printed in Japan


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