このパンフは、古田武彦氏の講演会(第四回・ 4月28日)終了後会場でのアンケートから今後の「囲む会」への期待ということで、機関誌か交流誌を望む声が強くだされ、事務局で企画することとなりました。
ささやかな市民のサークル(読者の会)から出発した私達の身にあまる事業でしたが、幸いなことに古田説は、あらゆる職業の違い性別、年代の差を越えて広がっていましたから、最終段階で印刷屋さんを見つけるのに困っていると、熱心な読者の中から義本氏(大阪綜合印刷株式会社)が引き受けて下さり、解決しました。
この機関誌は、専門化と分業が高度になされる現代社会で、これまでの著者から読者への一方通行から、読者から著者へ、更に読者相互の交流へと広げる役割を果し、又「書く人」(著者)、「読む人」(読者)、「本をつくる人」(印刷・校正業)「本を売る人」(書店)、「本で教える人」(教師)が、古田武彦氏を囲むことによって、偶然つながり、それぞれの「分業」をやめて、一斉に発言をし、交流しだしたことがユニークであると思われます。
「邪馬台国」論争は過熱していますが、「学界に論争回避の傾向が強く、真のディアログ(対話)が尽くされていない」(古田氏談)ので、市民の側から対話を呼ぴかけ、相互に交流できれば幸いです。
遠く九州から、壱岐一郎氏(KBCテレビニュースキャスター)、又東京から高田かつ子さん(東京・読者の会幹事)からも原稿をいただき、感謝いたします。
今度『ここに古代王朝ありき〜邪馬壹国の考古学』(朝日新聞社)の出版で、古田武彦氏の著書は記念すべき十冊目を迎え、出版記念会を市民の手でもつことができ、又その日に私達の交流誌が誕生したことを皆様と一緒に喜びたいと思います。(編集部・藤田友治)
「古田武彦とともに」 創刊号 (会員頒布)
一九七九年七月十四日
編集 古田武彦を囲む会事務局編集部
郵便番号・住所は省略
藤田友治方)
発行 古田武彦を囲む会 会長 中谷義夫
印刷 大阪綜合印刷株式会社
住所 省略