天は人の上に人を造らず・・・と云へり 総覧
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資料 和田家文書2 福沢諭吉『学問のすすめ』関係 天は人の上に人を造らず・・・云へリ 総覧

『東日流外三郡誌』(昭和五八年一二月二五日発行)
14,秋田一族の秘は石塔山に存す 秋田孝季 寛政五(一七九三)年一月

五、秋田一族の秘は石塔山に存す

東日流外三郡誌追而編
実伝東日流外三郡語草
  寛政七年
           和田長三郎吉次
  注
門外不出他見無用
此之巻は渡島なる横山家に遺る原漢文なる書巻なり。
  寛政五年二月      孝季
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五、秋田一族の秘は石塔山に存す

 太古は阿曽辺と号す祖人、次なる津保毛と称す先住オテナの代より荒吐王位の即位に一聖の地に歴史を遺しける石塔山石神群なる諸塔にも、津軽藩なる崩潰藩令に渓に埋め、立石断倒の破壊に今巨塔の残るは少なしとも、是れ地上ばかりにて□□□□□□ぞ安全たり。有難き哉。是ぞ神なる加護なればなり。
 石塔山ぞ古来より山道の施工せし事なく、渓沢を登降せるが石塔山への道なり。安東一族が盛勢に在りし頃とて山林之天然に加工なく代々の墓とて荒吐の神に骸を帰したる聖所の故に依る往古の儀式に習たり。
 石塔山に埋葬されきは、遺髪多く一族の君位に在りし者の一霊だに納まらざるはなし。
 □□なる□□に私事にして立入る不可。若犯せし者は、己れ耳ならず子孫に万厄のたたり生ずるなり。□□の□□たるは万年累代之神眠を覚しまずく祖来之掟故なり。亦、知らじて入り□□□□古代遺品を己が宝とせず、もとなる処に置く可きは罪を免れむ也。必ず以て□□□□□□に入るべからずと戒しめ置くものなり。
 石塔山には修験宗元祖役小角なる塚あり。大宝元年十二月入寂せし旨、諸古文に証明あり。金剛蔵王権現、金剛不懐摩訶如来ぞ諸国に訊ねて在べきもなし。
 役小角なる史書にたどる処ぞまさに仙術に消え顕る自在の術をなせるが如くあれど、是ぞ世人の造話にて、役小角ぞ吾等に同じかる他奇人に非ず、ただ神仏の法を説く行者にて、書説の如き神変の神通力にあるべからず。
 ただ神仏に救済を求道し、その法を衆に易く説き、法報応の三身は一身とし金剛界、胎蔵界なる法壇も一如となし、更には如何なる異土異人に崇まるる神仏とて、真理に通じて同じなりとて、吾等国神も異土神仏に異なるなき世界の諸神は求道に吾等平等に救はるべき光明の授けにしは、国神異にせるも是同じ日輪の輝原なりと説きて、是に救はるの法は天然に崇む事は同じなりと、常に人をして平等に摂取さるるは修験宗の求道なりと説けり。依て、役小角は倭人なれど荒吐族の地に臨終正念を求めて入滅せしも、現世に於て尚荒吐之神ともに崇拝を衆に及しめり。
 石塔山に祀らるる諸々の聖霊ぞ人に上下を造らず、平等摂取の心身を自他倶に及して崇むこそよけれ。


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『真実の東北王朝』(第六章『東日流外三郡誌』を問う)「神は人の上に人を造らず・・・」

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