天は人の上に人を造らず・・・と云へり 総覧へ
藤田友治氏作成『東日流外三郡誌』「人の上に人を造らず、」一覧へ
『東日流外三郡誌』(昭和五八年一二月二五日発行)
21,怨霊不滅之譜 末吉記 明治二(一八六九)年五月十九日 五巻 676〜79
忍び難きを忍び、耐え難きを耐ゆとは安東一族なり。吾等一族の古今より伝に曰く怨霊は不滅にして、安倍一族を亡せし源氏も自業自得に亡び、北条氏また然なり。
寿永二年源頼朝が夢に安日彦、長髄彦はたまた安倍頼良、貞任が亡霊連夜に幽現せるに依りて、頼朝が占師に祀[示壽]せしにや、故怨のたたりなりと告ぐ。依って和田義盛をして東日流なる石塔山大光院に神面を奉納し鎮めたりと曰ふ。遺物は現に遺りける神面なり。
祀[示壽](きとう)の[示壽](とう)は、JIS三水準、ユニコード79B1
然るに頼朝が一代耳の天下にて子孫は亡び未だ以て安倍一族の怨霊は宙にさまようなりと曰ふ。なれど一族は護られ、安倍安東一族に縁る者ぞ石塔山に参敬なして三礼せるもの、はるか赤間より瀬戸内より来る者多し。
安倍一族、安東一族の者よ、心に苦悩ありせば石塔山に来りて祖霊を崇めよ。石塔山の神訓は降魔調伏福徳招授と曰ふ。
吾ら一族の血には天然なる荒覇吐神なる無上自在の神たる摂取平等の神通力にあり。
一族をして人の上人を造らず亦、人の下に人を造らざる古来の崇神に基きて成る主義を尊べり。依て、神救の真や石塔山に来りて得らる也。
明治二年五月十九日 末吉記
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