年頭のご挨拶 ホームページ“新古代学の扉”文字化けについて 事務局だより
年頭のご挨拶
代表 水野孝夫
明けましておめでとうございます。日頃は会運営にご協力いただきありがとうございます。
皆様は今年も新しい研究を進められて、会報にご投稿くださるようお願いいたします。
古田先生もますますお元気で、研究と著作にお忙しい様子です。
今年は珍しく元旦に先生から宅急便の年賀状を受けました。新年賀詞交換会時の先生発表用のレジメを送られて、なかに年賀のメッセージが同封されていたというわけです。
元日に初詣、例年のコースは比売神社(十市皇女を祀る。会報七八号 水野「万葉集二十二番歌」参照)、春日大社、東大寺なのですが、東大寺二月堂で大発見がありました。二月堂の欄干からは西に大仏殿から平城宮跡、生駒山を望みます。二月堂は通常南側階段を登り北側階段を下りるようになっています。その北側階段上の踊り場のすぐ北に無料休憩所があり、昔はうどん屋などもあったが、現在は給茶器があるだけですが、暖房されており、ここで休憩。
室内には常時、声明がテープで流され、修二会(お水取り)やその用具(大松明)の説明が展示されている。
これらは毎年見慣れた風景なのですが、たまたま「二月堂お水取り絵巻」というカラーパネルの展示が目にとまりました。
俗称「お水取り」、二月に行われるから「修二会」は、正式には「十一面観音悔過(けか)」という。
毎年準備を含め二月から三月に行われ、これがすむと「春が来る」といわれる行事で、テレビでもよく紹介されますが、わたしは参加したことがない。寒い季節の夜に二月堂へは行く気にならない。しかし、「お水取り」という行事の意味はよくわからなかった。
この行事は「大仏開眼」の年から、中断することなく、今年行われると一二六〇回を数えるという。
さて、カラーパネルを見ると、「お水取り絵巻」には二月堂が描かれ、階下に小さな堂(閼伽井屋)があって、堂内にひとりの僧、堂前に十三人の僧が立ち、その堂の上に「二月十二日うしの時」の文字がある。
会報一〇一号のわたしの論文「長屋王のタタリ」をご記憶でしょうか。「お水取り」行事も「長屋王の鎮魂」の行事だとわたしは理解しました。
「十一面観音悔過」。二月堂本尊の十一面観音さま、絶対の秘仏、の前で「悔過」、過ちを懺悔する、「過ち」とはなにで、なぜ「仏に懺悔」するのでしょうか。それも「二月十二日うしの時」に。この行事は旧暦二月十二日の深夜がクライマックスだったのが、新暦の採用に伴い、明治六年(一八七三年)から三月一日開始、クライマックスは三月十二日の深夜(十三日午前二時ごろ)。『続日本紀』全巻を検索しても「二月十二日」という文字列は長屋王殺害の項一ヶ所だけ。
【参考文献】
奈良国立博物館特別展示「お水取り」図録。初版・平成十八年、改訂版・平成二十一年
「お水取り絵巻」は江戸時代のものと推定。個人蔵。
藤原道子『東大寺 お水取り』、朝日新聞出版、二〇〇九。
ホームページ“新古代学の扉”文字化けについて
インターネット担当 横田幸男
一二月中旬に起こった一部のネット閲覧ソフトでホームページが文字化けしたことに、たいへんご迷惑やご心配をおかけしました。文字化けは、ホーム ページの委託先であるプロバイダーが上位回線を変更して切換たときにおこったと考えられています。
ホームページでは文字化けが起こらないような改善を年末に行いました。そして文字化けは、F5キーを押せば仮に戻ります。しかしホームページそのもので文字化けが起こらないように検討・改善しましたが、一二月中旬に起こった文字化けが元に戻ることはありませんでした。それで年始明けには画像で仮復旧の掲示を行いました。このようなことになり申し訳ありませんが、F5キーを押せば仮復旧することに満足できないかたは、別の閲覧ソフト を使用されることをお願いするしだいです。
(まとめ)
○文字化けが起こっているのは、一二月中旬ホームページを閲覧した方の一部です。以後の方には影響はありません。すべて正常に表示していま す。
○文字化けされている方は、パソコンのF5キーを押せば一度正常に表示されます。(仮復旧)
○文字化けをさけるためには別のウェブ閲覧ソフト(Firefox、google、Chrome、Safari、Opera)を使用してください。
事務局だより
去る一月八日の古田史学の会「新年賀詞交換会」には古田先生にお越し戴き、新たな発見をご講演戴きました。その内容は大下さん要約にて次号(一〇三号)掲載予定です。ご期待下さい。
本号は久し振りに割付作業に難航しました。棟上さんには早々にご投稿戴いたにも拘わらずやっとの掲載です。ゴメンナサイ。青木さんには生意気にもリライトをお願いしましたが、直ちに書き直して戴きました。有り難うございました。そして、正木さんには、大幅な字数カットをお願いしましたが、快くお応え戴きました。申し訳ありませんでした。
今年も宜しくお願い致します。(西)
これは会報の公開です。史料批判は、『新・古代学』(新泉社)・『古代に真実を求めて』(明石書店)が適当です。
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