割付担当の穴埋めヨタ話6
玉依姫・考
西村
玉依姫とは一般的には『この神名は「神霊の依り代」を意味し、すなわち巫女を指す』と言われている。はたして本当だろうか?
史書に登場する「玉依姫」は次の四名である。神武の母(記紀)太田田根子の母「活玉依姫」(記紀)賀茂別雷神の母(山城国風土記)そしてニニギの母の別称(神代紀第九段一書第七)。
全員神の妻ではあるが、偉人の母でもある。ところが、神の妻であった筈の倭迹迹日百襲姫は「玉依姫」とは呼ばれない。つまり、「母」だけが「玉依姫」と呼ばれているのである。
駄洒落めいて申し訳ないが、「玉」のような男の子に「依」り添う「姫」、これこそが「玉依姫」の正しい解釈なのではあるまいか。
そんなアホな、という諸兄に傍証をひとつ。でないならば何故、弘法大師空海の母が「玉依御前」呼ばれているのだろうか?
いやあ、今回も紙面の割付に苦労しました。毎回ぼやいているようですが、兎に角戴く論文が長すぎるのです。
会報は全十六頁ですので、例えば四頁相当の大論文を四稿戴くと、もうタイトルやお知らせを載せる余裕がなく、三稿しか掲載出来ません。為に、残り頁を埋めるのに苦労スルのです。
(西村)
これは会報の公開です。史料批判は『古代に真実を求めて』(明石書店)が適当です。
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