「邪馬壹国の歴史学」
出版記念講演の報告
去る七月二十三日午後、東京家政学院大学千代田キャンパスに、百五名のご参集をいただいた講演会およびシンポジウムですが、先ず正木裕さんの講演で始まりました。
「魏志倭人伝」と邪馬壹国―漢字と青銅器から里程記事と伊都国・奴国の官名を解く―と題した講演内容に、会場から賞賛の声があがりました。中国では既に失われた古代=周の礼が卑弥呼の国に残っていた、そう魏使が伝えたことを古田先生が示されましたが、それを思いもかけぬ事例で更に探求された正木さんの研究報告でした。
引き続き古賀代表の「難波宮副都説」提起です。私もパネラー参加してシンポジウムに入りました。関西例会では賛否両論が沸騰するテーマですが、関東圏の方々には初出しです。これは「九州王朝説に突き刺さった三本の矢」であって、「通説学者と議論する上で逃げてはならないテーマ」と古賀代表からの問題提起でスタートです。これからの古田学派が進む方向性の投げかけで、この点は同意いただけたようです。
シンポジウムは会場から熱い声が上がり、予定時間を越えて論議は盛り上がりました。個別の審議はまだまだこれからですが、メール・投稿など媒体にこだわらず更なる論議を期待します。
講演後、近くの焼き鳥屋で、東京古田会、多元の会の役員方と会して、三団体親睦会を行い今後の協力体制について確認しました。
講演会開催にあたり、各位のご協力に感謝申し上げます。
報告者 服部静尚
これは会報の公開です。史料批判は、『新・古代学』(新泉社)・『古代に真実を求めて』(明石書店)が適当です。
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