2003年6月8日

古田史学会報

56号

1、歴史の曲り角(三)
 魏志倭人伝の史料批判
 古田武彦

2、八幡について
  山内玲子

3、古代の遺跡
 新城山に登る
長野邦計

4、『高僧伝』
における寿命記事

 安藤哲朗

5、『新・古代学の扉』
が更に充実
 横田幸男

6、太安萬侶  その三
日本書紀成立

 斉藤里喜代

7、豊斟淳尊と豊国主尊
 西井健一郎

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古代の遺跡 新城山に登る

北条市 長野邦計

 平成十五年五月十日、主催古田史学の会・四国、共催北条市教育委員会で参加者三十九名が古代の遺跡新城山に登った。主催者挨拶、講師「伊予の二名洲考」の執筆者合田洋一氏を紹介した後、準備体操、諸注意があり、ハルゼミの鳴く山道をゆっくりとした足取りで進む。急坂に張られたロープを伝いながら約三十分で標高一六一mの山頂に到達した。
 現地では、合田氏から鏡岩・女神岩更に男神岩・祭壇等の巨石群の解説に聞き入った。眼下には波妻鼻・神の島(鹿島)、沖合の忽那七島、遠くは山口県・広島県の島々が眺望できた。
 参加者は、北条市に住みながらこのような素晴らしい景観を見たことはなかった。また、八十五歳の老人は生まれていままで風早のこの地に古代の遺跡があることは知らなかった。多くの人々に知らせ、現地を訪れて縄文人の心を体感してほしいなどの感想が多く聞かれた。
 今後、多くの人が訪れる際、自然環境を大切にしながら可能な限りの山道の整備が望まれる。また、遺物の発見についても今後の課題と思われる。全員無事で有意義な体験学習が出来たことを喜びたい。


 これは会報の公開です。史料批判は、『新・古代学』(新泉社)、『古代に真実を求めて』(明石書店)が適当です。
新古代学の扉 インターネット事務局 e-mail は、ここから


古田史学会報五十六号

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