割付担当の穴埋めヨタ話 『太平記』の中の壬申の乱(会報156号)
割付担当の穴埋めヨタ話 「春秋」とは何か? 西村秀己
(会報162号)
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割付担当の穴埋めヨタ話
「春秋」とは何か?
高松市 西村秀己
中華の東周時代は更に春秋時代と戦国時代に別けられる。春秋時代は孔子の作と言われる『春秋』、戦国時代は劉向編纂の『戦国策』に由来すると言われている。「戦国」は理解できる。七雄及びその他の小国が互いに攻撃しあった戦乱の世だから。
ところが(仮に言う)孔子は何故「春秋」という言葉を使ったのだろうか?『春秋』は魯を中心とした歴史書であり一倍年暦で描かれている。その本文には時折「王ノ正月」などという言葉が表れ、『左氏伝』にはこれに左丘明が「王ノ、とあるのは、周暦の正月を示す」などと注を付けている。これによれば魯は周とは異なる暦を使っているということになる。異なる暦とは例えば正月の位置が違うとか色々考えられるが、古賀達也氏の研究によれば「論語」には二倍年暦を思わせる表現が頻発する。つまり、周は一倍だが少なくとも魯は二倍の年暦を使っていたのではないだろうか?冬至から夏至までを「春」、夏至から冬至までを「秋」(この部分は山田春廣氏のアイデア)とした二倍年暦だ。そして孔子は魯の「春」と「秋」を併せて「一年」の暦を「王」たる周が使っている、という意味を込めて『春秋』としたのではないだろうか?
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。スペースの関係上古賀代表の挨拶は承暦します。高松市西村秀己
これは会報の公開です。史料批判は、『古代に真実を求めて』(明石書店)が適当です。
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