2005年12月 8日

古田史学会報

71号

1宣言
新東方史学会設立
 古田武彦
会長に中島嶺雄氏
 事務局

和田家文書による
『天皇記』『国記』
及び日本の古代史
考察1
 藤本光幸

筑後風土記
の中の「山」
 西村秀己


壬申の乱に就いての考察
 飯田満麿

5私考・彦島物語 I 
筑紫日向の探索
 西井健一郎

6【転載】
『東かがわ市歴史民俗資料館友の会だより』第十九号
平成十七年度にあたって
 池田泰造

なにわ男の
「旅の恥はかき捨て」
 木村賢司

古層の神名
 古賀達也

『和田家資料3』
--藤本光幸さんを弔う
 古田武彦

10浦島太郎
の御子孫が講演
事務局便り

 

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万世一系」の史料批判 古田武彦(会報73号)


宣言  ーー新東方史学会、設立のために

古田武彦

 誰も知らぬ夜、歴史の転換が迫っている。
 幾千万年、人類は「進化」に「進化」をつづけてきた。その間、数十億、数百兆の動物や植物を殺し、自己自身すなわちおびただしい人間を殺しつづけて今日に至った。宗教も国家も、それをとどめるにはあまりにも微力であった。
 果たしてそのような生物、人間という名の生物はこの地上に生きつづける値うちがあるのか。エジプトにいたというスフィンクスは、地球の一隅でそれを問いつづけている。
 しかし、ためらう必要はない。必要なものは「知」である。人間とは何者か。そのなしてきたことを知り抜くことである。その中に転換の鍵がある。「知識だけでは。」「もっと他(ほか)のものが。」など、あらゆる雑音に迷わされず、知ること、知り抜くこと、この点が、その一点のみが歴史の転換の起爆剤となろう。「知の凝集」という一点から、全宇宙をとどろかす一大爆発のエネルギーが誕生するのである。
 わたしは、それを歴史の中に見た。人間のなしてきたことのすべて。もっとも広い意味でそれが歴史だ。その探究である。もう一度言う。「人間は何をしてきたか」これを知ることである。それが創造の出発だ。
 そのさい、たった一つの条件がある。「あらゆる既成の“わく”を“わく”とせぬこと。」これである。すべての知識に「盲従」せぬことだ。それなしには、知識という名の一大爆発はおこりえない。絶対に誕生しえないのである。  今、日本はその転換の扉の前にいる。その扉を静かに押すこと、わたしたちがなすべきこと、なさねばならぬことはこの一点にすぎない。  それが今回の「新東方史学会」の創立である。わたしはようやく七十九歳に達した。
    ─二〇〇五・八月二十日記了─     古田武彦 拝


新東方史学会会長に中島嶺雄氏

げの講演会(九月二四日、京都市・アヴァンティホール)にて、新東方史学会の役員・事務局人事が発表されました。会長には元東京外語大学学長で秋田に新設された国際教養大学学長の中嶋嶺雄氏が就任されました。副会長には、荻上紘一氏・佐々木正峰氏・宮島成壽氏の三名、事務局に鴨下武之氏(多元的古代研究会)・高木博氏(東京古田会)が就任されました。会計は高木氏が兼任されます。
 なお、新東方史学会は「入会」の必要はありません。お志(寄付)の受皿団体です。寄付の郵便振込番号は左記の通り。
  00130・7・668768
        新東方史学会


新東方史学会の概要

(目的)古田武彦氏の研究活動を支援する。
(会則)上記の目的を達成するため、『古田学』(仮称)『新学会』、出版、ビデオ制作等への支援を行う。
(役員)中嶋嶺雄会長、荻上紘一副会長、佐々木正峰副会長、宮島成壽副会長
(顧問)多元的古代研究会会長 安藤哲郎・古田史学の会代表 水野孝夫・古田武彦と古代史を研究する会会長 藤沢徹・古田史学の会・まつもと会長 宮川清治
(事務局)鴨下武之・高木博
(会計)高木博
(会計監査)選任する。
 年一回会計監査を実施して収支報告する。
※新東方史学会は寄付を受け付けます。
寄付:
(A)寄付(一般)金額を指定せず募集する。
(B)賛助寄付 5万円を何口でも。


 これは会報の公開です。史料批判は、『新・古代学』(新泉社)・『古代に真実を求めて』(明石書店)が適当です。

新古代学の扉 インターネット事務局 E-mailはここから

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