【目 次】
〔古田武彦講演録〕
001 大化改新と九州王朝 古田武彦
はじめに/邪馬壱国・九州王朝説とは/律令体制/律令とは何か/三国史記の史料性格/律令を作った東アジア諸国/磐井の「反乱」/九州年号の開始の問題/那須国造碑について/那須国造碑の謎/郡評論争/郡評論争の真の決着とは/評の制度の淵源/筑紫都督府の実在性/庚午年籍問題/大化改新疑惑説/天皇家一元主義史観の破産
・「大化改新と九州王朝」レジュメ 踰
一、倭の五王=筑紫の君(九州王朝)の立証/二、九州年号の大義名分/三、磐井律令の成立/四、九州年号の開始/五、「評の隠蔽」問題〈その一〉/六、「評の隠蔽」問題〈その二〉/七、評制の歴史/八、日本列島における都督/九、「甲午年籍」の問題性/十二つの仮説
〔研究論文〕
042 三角縁神獣鏡について 織田重治
第一章 王論文の示すもの/第二章 篠山(伝)よせわ出土三角縁神獣鏡のこと/第三章 鏡作神社遺存の外区欠除の鏡について
052 好太王碑論争の決着 中国側現地調査・王論文の意義と古田説について 藤田友治
一、最近の中国側現地調査からの研究成果/二、王論文と従来説の比較/三、好太王碑論争の決着と今後の課題/四、好太王碑研究の今後の課題
063 神功皇后と鉄−そして九州王朝 柴田弘武
はじめに/息長氏/天日矛と鉄/息長氏と鉄/神功紀に見える鉄の影/四村の漢人の始祖
082 允恭〜継体間の大和朝廷 山田武雄
はじめに/一、二倍歴/二、允恭治世の水増し/三、常養宮中/四、「根無子」の矛盾/五、「避乱於斯年諭数紀」/六、修飾された仁賢記/七、武烈暴虐は書紀の作文/八、「時弟姫随母以在近江坂田」/おわりに
096 倭王武の和名とその系譜
使持節都督・倭・新羅任那・加羅・秦韓・慕韓・六国諸軍事安東大将軍倭王の終焉 草川英昭
一、はじめに/二、九州年号と武王/三、九州年号から見た武王とその系譜の人々/四、「磐井の反乱」の実態/五、武の倭名は日十大王/六、あとがき
●古田説との出会い
109 古田論証との出合い 中小路駿逸
はじめに/一/二/三/四/五/おわりに
119 古田武彦『多元的古代の成立』『邪馬一国の挑戦』
−在野精神−過激なまでの学的情熱の発露 鷲田小弥太
《知的訓練として読む》/モノと名前/古代史の実像へ至る道
●古代を読む
123 襲国偽僣考を読む 平野雅曠
付 鶴峯戊申略歴
132 『秀真紀』覚え書き 原田 実
《まえがき》/「秀真紀」の内容
137 九州王朝の落日 前田博司
・太宰府典筑紫史益への詔について
・「九州年号」における白鳳以後について
付 ・令制雅楽寮に記す「筑紫諸懸舞について」
・山口県内の文献に見える逸年号
●ひろば
156 『隋書』とその周辺 岸本・田坂・古田三氏の所説に寄せて 千歳竜彦
一/二/三
●古代史の旅
160 若狭・丹後・但馬に参加して 松尾計一
164 初秋の吉備路、遺跡めぐりの旅 広野千代子
[10 参 考]
1 出版経緯
(1) 再刊
『合本市民の古代』第二巻(第5〜7集)として発刊
・発刊日:1988年(昭和63年)11月30日
・出版社:新泉社